福岡市技能職団体連合会

イベント・活動

令和4年度 那珂南小学校「小学生ものづくり体験講座」

体験講座

◎福岡市技能職団体連合会では、会員団体の技能職者を講師とした「小学生ものづくり体験講座」を実施しています。


【事業の目的】
小学生を対象に、子ども達がものづくりの価値を実感するとともに、自身の将来の職業選択の幅を広げ、進路選択にいかすことができるよう、技能職者(ものづくりの専門家)による実演や子ども達が体験できる様々な分野の体験講座を実施するもの。


 昨年度に引き続き、本年度も新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、感染状況を注視しながら対策をしっかりととって開催することといたしました。
 令和4年度、第4回「小学生ものづくり体験講座」は、福岡市立那珂南小学校で次の通り実施しました。


        
1 日 時   令和4年9月13日(火) 10:35~12:10

2 場 所   福岡市立那珂南小学校

3 対 象   85名(6年生)

4 体験講座  ・洋菓子:マジパン細工 
        ・和裁:ポシェットつくり
        ・左官:アートな塗り壁づくり
        ・めんたいこ:明太子づくり
        ・タイル:ポットプレート(鍋敷き)つくり

5 講 師  
・(一社)福岡県洋菓子協会:藤川誠一、竹林真菜美
・(一社)日本和裁士会福岡県支部:齊藤雅彦、生津春代
・(一社)福岡市左官業組合:牧園倫明、川上大輔、道下幸二、関坂道弘、丸田和喜
・博多辛子めんたい協同組合:樋口 尚孝
・福岡県タイル煉瓦工業会:坂本隆生、坂上力雄、上村渉、土方陽介、川上則安

【洋菓子:マジパン細工】

 体験講座では、未だコロナ禍の影響もあって、安定した調理・実食の体験が難しい状況が続いています。3年ぶりとなる洋菓子の講座では、調理・実食を伴わない体験活動の内容・方法について、講師の先生に相談したところ、ケーキのデコレーションに使うマジパン細工を教材にした講座を工夫してくださいました。
 この日のために、講師は事前に細かな材料の下準備をし、学校の先生方は機材を準備して講師の手元の作業をスクリーンに映し出すなど、子ども達にわかりやすい工夫をしてくださいました。初めての教材で時間配分や難易度など、心配されることも多々ありましたが、講師のアドバイスや支援も受けながら、全員、時間内にきれいなピンクのバラの花の細工を完成することができました。

【和裁:ポシェットつくり】

 和裁の講座では、なみ縫いで小物づくりをしました。基本的には、まっすぐに2か所縫うシンプルな作業ですが、普段から手縫いで仕事をしているプロの和裁士の講師の、早くて縫い目がそろった見事な「なみ縫い」の技に、子ども達は目を見張って驚いていた様子でした。
 布の重ね方やヒモの取り付け部分の、ちょっとしたコツを知り、それぞれのつまずきにアドバイスを受けながら、全員、おしゃれなポシェットが出来上がって、満足そうでした。「本当は、縫い物が苦手で、実際にやってみてこんなに楽しいとは思ってなかった」という児童もいて、自身の新たな一面に気付いたり、ものづくりの楽しさに触れたりできる体験になったようです。

【左官:アートな塗り壁づくり】

 左官の講座では、講師による実演の後、一人一人がコテをもって30㎝四方の小さな塗り壁をつくりました。コテで塗る作業は、スムーズな講師の実演からは想像もつかない難しさで、何度も塗りなおしてやっと少しずつコツをつかみ、集中して楽しくリズミカルに塗り上げる様子も見られるようになりました。
 左官という仕事があることも初めて知った児童がほとんどで、道具も材料ももちろん初めて尽くし。子どもらしい旺盛な好奇心とワクワクがとまらない表情が印象的でした。それぞれ、個性的な作品が仕上がり、早速、家のどこに飾ろうかと、翌日、乾いた作品を持ち帰ることをとても楽しみにしていました。

【めんたいこ:明太子づくり】

 明太子づくりでは、明太子に関する説明を聞き、それぞれ調味液に明太子をつけこみました。もともと「明太子が家族みんな大好き」な児童だけでなく、「苦手なんだけど、どうやって作っているのか知りたかった」児童も、前に並べられた明太子の素材を前に、興味津々で授業に臨みました。
 魚を獲ってその魚卵を加工するまでの説明、実際に明太子に触った時の予想外の重さや手触りなど、驚きの連続だったようです。実際に美味しく食べられるまでには数日かかるということで、講師から「味を育ててください」と言われ、辛味の粉と一緒に持ち帰って、オリジナルの味になるよう少しずつ変化する味を毎日楽しみに確認していることでしょう。

【タイル:ポットプレート(鍋敷き)づくり】

 タイルの講座では、講師が事前にタイルを張り付けるデザインの図面を考え、子ども達にとって安全な作業になるよう、アートタイルを正確に切って準備したものを使って、タイル張りの体験をしました。
 間隔を均一にしてタイルを並べる作業は、実際にやってみると意外に難しく、緊張しながら一つ一つ丁寧に作業を進めていました。講師のアドバイスから、何気ないところに、ちょっとしたコツがあることを見出して、プロの職人の技に触れることができたようです。
 全員がきれいな色どりの作品を完成させ、「自分が作ったものを使うのは初めてで嬉しい」という感想もあって、それぞれ思い出に残る楽しい体験になりました。