福岡市技能職団体連合会

イベント・活動

令和4年度 堤丘小学校「小学生ものづくり体験講座」

体験講座

◎福岡市技能職団体連合会では、会員団体の技能職者を講師とした「小学生ものづくり体験講座」を実施しています。


【事業の目的】
小学生を対象に、子ども達がものづくりの価値を実感するとともに、自身の将来の職業選択の幅を広げ、進路選択にいかすことができるよう、技能職者(ものづくりの専門家)による実演や子ども達が体験できる様々な分野の体験講座を実施するもの。


 昨年度に引き続き、本年度も新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、感染状況を注視しながら対策をしっかりととって開催することといたしました。
 令和4年度、第6回「小学生ものづくり体験講座」は、福岡市立堤丘小学校で次の通り実施しました。


        
1 日 時   令和4年12月14日(水)  14:00~15:35

2 場 所   福岡市立堤丘小学校

3 対 象   41名(6年生)

4 体験講座  ・表具:カラクリ屏風づくり
        ・畳:ミニ畳づくり 
        ・左官:アートな塗り壁づくり

5 講 師  
・福岡表具師協会:安藤征夫、上田博樹、吉富清登、倉谷知恵子
・福岡県畳工業組合 福岡地区連合会:熊丸剛、安部徹、小川真司、村上僚、堀川太
・(一社)福岡市左官業組合:岩下勉、丸田和喜、牧園倫明、道下幸二、東島直人

【表具:からくり屏風づくり】

 縦にも開ける、横にも開ける……?一体どんなカラクリになっているのか、作っているのを横で見ていてもさっぱりわからないカラクリ屏風。「ここを間違うとだめだよ」「う~ん、そこはやり直してみようか」など、講師に作り方を教えてもらいながら、注意深く作っていって、やっと完成すると、縦横で開いてみて「へぇ~」。実際に自分で作ってみると仕組みがわかって、さらにもう一つ作ることができた児童もたくさんいました。
 最後に、こよりをよって、好きな柄の和紙で栞も作って、大満足の表情でした。講師が何気なく手際よくつくって見せたこよりも、初めて作る児童たちにとっては上手く作るのは大変な様子でしたが、「講師の先生みたいに上手く作れなかったけど、楽しかった」という感想をいただきました。

【畳:ミニ畳づくり】

 だんだんと身近な日常のものと感じるのが難しくなってきた「畳」。中には、初めてまじまじと注意して畳を見た、という児童もいて、講師の先生の、畳の歴史や素材についての話に興味深く聞き入っている様子でした。
 児童は毎回、畳のヘリの柄を選ぶのに、どれにしようか迷って時間がかかるのですが、結果として、大人が予想していたよりずっと渋めの古風な柄が人気で、知らず知らずのうちに畳らしい、とか畳の雰囲気、などを感性として身につけているのかもしれません。出来上がったミニ畳はそれぞれ持ち帰りますが、自宅に畳の部屋がないという児童は「僕の家に畳ができました」と嬉しい感想を書いてくれました。

【左官:アートな塗り壁づくり】

 最初に「左官」の仕事について、講師の先生から内容や歴史などの話を聞きました。実演では、講師の先生が自在に「こて」を使っている様子に、プロの技に見入っていました。児童が実際に「こて」を使って板に塗る作業では、思った以上に厚みをならすのが難しかったようですが、みんな集中して夢中で作業に取り組んでいました。慣れてくると楽しくて、休み時間も忘れて作業を続け、納得がいくまで何度もやり直したり、積極的に講師の先生にアドバイスをもらったりして、あっという間に時間が経ちました。
 仕上げに色々な飾り物をチョイスして、オリジナルのアートな作品に仕上げ、翌日まで乾くのを待ちます。初めての体験でしたが、思い思いの素敵な作品が出来上がり、満足そうな笑顔でした。